11   竹輪の國のアリス
 
 
 
 
アリスは 筑前煮が大好きだった。
象は   鼻が長かった。
そういう 自明の事柄(ダクト・ファクター)を
疑ぐってかかるのは
不思議の国愚か者のネイションだけ。
誰が 何と言ったって
ここは『チクワの國』。
 
『チクワの國』は
アメリカの正義に誤爆されて
危うく『ドーナッツ・カントリー』に
変貌するところだった。
でも、アリスがいるから大丈夫。
 
アリスが下血を始めて
死にかかった時
そして、アッサリ死んだ時誰もが『チクワの國』を心配して
巨大な竹輪のストラクチュアの中心へ
土下座して、土人になった。
でも、あたらしいアリスがいるから大丈夫。
 
ほんとうは ここは
もう『チクワの國』ではなかった。
それが証拠に
みんなが和食キライで
マクドナルドに群がる。
それでも
アリスは 筑前煮が大好きだった。
みんな  アリスを愛していた。
ウサギは 耳が長かった。
それは 気狂いの証で、
 
新月の夜
今宵も また アリスが生まれる。
血みどろの女の股から マタ
反復の股から 血まみれのアリスが生まれる。
すべてのアリスは
うららかな陽光を愛しながら
チクワの淵を散歩していた。
そして 恐ろしい虚無の穴へ転落して
永劫の時間 何処にも回収されない。
マタマタ股から 緋の月の夜のアリスの生誕祭
 
 
  アリスは 筑前煮が大好きだった。
 



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