3   詩神の口説き方
 
 
 
 
なに?
私が 最高のジゴロなのを 見こんで
『女性の口説き方』を 知りたいと言うのだね。
それならば この秘密の番号へ
18時45分キッカリ CALLして 呉れ給え。
(フレンチのシガレットも 忘れずに、な)
 
おやおや
電話してきた ぢゃあないか。
まあ 好い 他愛のない話しを しよう。
男は ロマンティシズムが 好きだろう?
『俺の屍を越えていけ』だの、
『俺は俺の死を死にたい』だの、
大変なこと ばかり生成する 言葉の世界。
なぜだか 分かるかい?
(架電して、架橋してきた きみには分かるまい)
 
つまり
こういう事さ、
女性は 生まれながらにして
未完成の屍体を 産みだすチカラがある。
その 紅い屍体は
やがて よちよち歩きして
言葉を おぼえて
言葉なんか おぼえるんじゃなかった と悪態を吐き
恋をして 結婚して 仕事をして
適当なころあいで くたばって
完成品の屍体と なる。
みずからの肉の機能の本質に
そもそも 萌える死の芽を 宿している
女性と謂う 生きものが
『わたしの屍を、越えてゆきなさい』なんて
オカシクて 言える訳が ない。
 
女性は 生理として  コメディを拒む。
男性は 生理として  コメディを生きる。
 
一篇の詩を書くことは 一幕の喜劇を演ずること
私は ほんとうは ジゴロなんかではなく コメディアンなのだ
 
恋と謂う喜劇に 愛は要らねえ
と 何処かのパンク歌手が シャウトすれば
詩と謂う喜劇に ミューズは要らねえ
と 場末の酔いどれ詩人が 寝言する。
よだれをべっとり たらしたりなんかしてさ。
 



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