2   「裏切りポッキー」  死紺亭 柳竹
 
 
 
 
暗転は完全 死びとがくわえる ポッキーに 火が灯されて、
湿った 線香花火のように じゅうッっといって
あまい においの残った カタコンベ。
 
暗殺者は決然 死期は他者が決定
かつて 自分の誕生日に 革命を為した男は
平気で 日記へ 書きつける。 「それでも 人生は美しい」
世にも うつくしい 生き死にの喜劇さ。
 
デス・マスクはグルーチョ・マルクス そっくり
「好色一代記」という自伝をもつ
はだかの喜劇の王様は マルキストでは ない。
 
トロツキストどもが 嘘まみれのお葬式
霊堂に供える 無数のポッキーへ 点灯 にわかに 天上から 紅い雷雨
 
星になった ほんものが 怒ったのです。
世界は 一回 血の色に染まり
いつしか ピンクに さめていったのです。
 
 
「ほんもののてろりすとなんて、ナイスじゃないな。」
 
 
だから この世には イチゴ・ポッキーが
にせものの名残りとして 生誕して、
あれは 悲哀の味が たっぷりとあるのですよ。
 
 



| Prev | Index | Next |


| top | 過渡期って? | 最新情報 | SPOKEN WORDS | ヒストリー | | 詩集 | オーナー日記 | リンク |


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送